【市販】アレグラとアレジオンの違い 【ジェネリック】

アレグラ アレジオン
一般名 フェキソフェナジン エピナスチン
構造式
発売年 2000年 1994年
開発会社 サノフィ ベーリンガー・インゲルハイム
効能効果
  • アレルギー性鼻炎
  • 蕁麻疹
  • 皮膚疾患に伴うそう痒
  • アレルギー性鼻炎
  • 蕁麻疹
  • 湿疹・皮膚炎、皮膚痒症、痒疹、痒を伴う尋常性乾癬
  • 気管支喘息
薬理作用
  • ヒスタミンH1受容体拮抗
  • ケミカルメディエータ遊離抑制
  • ヒスタミンH1受容体拮抗
  • ロイコトリエンC4及びPAF拮抗
用法 1日2回 1日1回
剤形 錠剤 OD錠 ドライシロップ 錠剤 点眼薬 ドライシロップ
慎重投与 肝障害
Tmax 2.0時間 1.9時間
T1/2 16.6時間 9.2時間
服用可能年齢 6カ月以上 3歳以上
眠気発現率 0.5% 1.2%
脳内H1占有率 3% 7%
自動車運転 制限無し 注意すること
併用注意
  • エリスロマイシン
  • 制酸剤[水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム製剤]
妊娠中リスク B2 N/A

AU基準B2:妊婦および妊娠可能年齢の女性への使用経験はまだ限られているが、この薬による奇形やヒト胎児への直接・間接的有害作用の発生頻度増加は観察さていない。動物を用いた研究は不十分または欠如しているが、 入手しうるデータでは、胎仔への障害の発生が増加したという証拠は示されていない。

 

 

 

 

抗ヒスタミン剤が痒みを抑えて眠くなる理由

 

 

花粉などのアレルギー原因物質が体内に入るとIgEというタンパクと結合する。そしてそれが肥満細胞に作用すると肥満細胞に蓄えられていたヒスタミンが放出される。

 

ヒスタミンは炎症を引き起こす。血管に作用すると血管透過性が亢進して水分が染み出し蕁麻疹のような水ぶくれが起こる。

 

アレグラはヒスタミンの代わりにH1受容体と強力に結合して血管透過性の亢進などを防ぐ。

 

しかし脳にも ヒスタミン受容体は存在する。そしてヒスタミンは覚醒状態の維持にも関わっている。なのでヒスタミンをブロックすると覚醒状態の維持が難しくなり眠たくなる。

 

さらにヒスタミンはてんかん発作の抑制系としても作用している。 なので一部の抗ヒスタミン薬は小児のてんかん患者には禁忌。

 

こういったヒスタミンの特徴を考えれば末梢でだけ作用し脳に移行しにくい抗ヒスタミン薬が理想という結論になる。

 

人間の中枢には 血液脳関門と言うバリアが存在する。そこを通過しないと経口摂取しても脳へは移行しない。血液脳関門は脂溶性が高くなればなるほど通過しやすいという特徴がある。であるならば脂溶性を低くすればいい

 

アレグラの主成分フェキソフェナジンはテルフェナジンの活性代謝物であり脂溶性を低くしたもの。抗ヒスタミン薬ジルテックもアタラックスの構造を一部変化させ脂溶性を低くして眠気を減らした薬である。

 

 

 

 

 


アレグラ


OTCの花粉症対策薬として日本で一番売れている薬がアレグラ。その最大の売りは眠気という抗ヒスタミン剤特有の副作用が無い(添付文書に記載が無い)ということ。なぜ眠気が少ないのかというとアレグラは脂溶性が低く血液脳関門をほぼ通過せず脳内ヒスタミン受容体占有率が5%以下。類似薬の中で最も低い値。

 

同じ抗ヒスタミン薬のザジテン(一般名:ケトチフェン)はてんかんに禁忌だがアレグラはてんかん患者にも使用できる。

 

医療用アレグラを販売しているのはフランスの製薬会社サノフィだが市販品だと湿布で有名な久光が担当している。OTCで広い販売網を持つが自社ブランドに抗ヒスタミン薬を持っていない久光と組むのは良い提携。

 

アレグラFXジュニア

 

7歳から14歳の子供向けにはアレグラFXジュニアという商品もある。医療用でも30mg錠があるが使用方法も全く同じで7歳から使える。7歳未満には市販品のアレグラは使えない。医療用ならアレグラドライシロップがあり生後六か月から使う事ができる。

 

アレグラFXとアレグラFXジュニアはリスク区分が異なっており成人用は第二類医薬品で薬剤師が不在でも購入可能。しかしジュニアは要指導医薬品となっており薬剤師から直接本人にしか販売ができない。保護者が子供のためにアレグラFXジュニアを買いに来ても子供がその場にいなければ販売できないことになっている。建前としては

 

 

トリルダン→アレグラ

 

アレグラの前にトリルダン(一般名:テルフェナジン)という抗アレルギー薬が販売されていた。しかし副作用として心臓のQT延長など宜しくない副作用が出た。しばらくしてトリルダンの作用機序を調べると実際に効果があるのは体内で代謝され生成されるフェキソフェナジンであることが判明。

 

ならば最初から活性代謝物であるフェキソフェナジンを販売しようと誕生したのがフェキソフェナジ(商品名:アレグラ)。テルフェナジンも眠気が少ない薬であったが脂溶性が高いメチル基をカルボキシル基に換えたことで脂溶性が低くなり中枢性がより低くなった。

 

鼻づまりにはディレグラ

 

抗ヒスタミン薬は鼻水に効果があるが鼻詰まりには効果が出にくい。そんな時はディレグラ(医療用のみ)という薬がある。アレグラにプソイドエフェドリンという血管収縮剤を配合した薬。

 

ディレグラの服用方法はアレグラと違い空腹時と指定されている。食後に服用すると吸収率が半分以下になってしまう。アレグラも食後に服用すると空腹時比で吸収率が低下するが15%程度なので食前食後の指定は無い。

 

 

 

 

アレグラのジェネリック価格

 

先発薬価 後発最安値
アレグラ錠30mg 45.4円 9.9円 21.8%
アレグラ錠60mg 57.4円 12.2円 21.2%
アレグラドライシロップ5% 113.4円 49.2円 43.3%

 

30日処方の場合(成人:最安後発品)

 

1日24.4円

30日分だと732円(10割負担)

3割負担だと219円(3割負担)

 

市販薬アレグラFX28錠(2週間分)のカカクコム最安値は1361円、30日換算だと2916

 

市販品は処方薬と比較して10倍以上高価。

 

しかし処方薬は病院での診察料や処方箋料、薬局での調剤料、そして何より病院にいくと時間が掛かる。時間対効果を考えると市販品を買うという選択肢もある。

 

 

 

 

 


アレジオン


 

第二世代抗ヒスタミン薬アレジオン。開発会社はドイツのベーリンガーインゲルハイム。その子会社だったエスエス製薬が2011年にOTC薬として販売している。しかし親会社同士の事業交換によりアレグラを開発したサノフィの子会社となる。

OTC薬のライバルであるアレグラとアレジオンは2つとも同じサノフィグループの商品。

 

アレジオンはアレグラと違い眠気に対する注意喚起の記載がある。なのでアレグラには売上で及ばない。しかしアレジオンには良い面もある。それは1日1回服用で24時間効果が続くということ。そして医療用には喘息に対して保険適応がある。アレグラには無い

 

眠気の副作用にしても1日1回寝る前に飲めばむしろメリットになりえる。

 

市販の睡眠改善剤ドリエルも中身はジフェンヒドラミンで同じ抗ヒスタミン薬。痒み止めの眠気を逆手にとって市販の睡眠薬として販売している。

 

 

 

アレジオン点眼

 

 

 

アレジオンには目薬バージョンも存在する。医療用で市販品ではない。販売会社は参天製薬。錠剤とは違い1日4回使用しなければならない。1本(5ml)の薬価が1820円と高くジェネリック医薬品もまだ存在していないので経済的負担が大きい。

 

しかしコンタクトレンズを装着したまま点眼が可能という長所がある。アレジオン点眼も発売当初はベンザルコニウムが含有されていたが今はリン酸水素ナトリウム水和物とホウ酸に変更された。

 

 

 

アレジオンのジェネリック価格

 

先発薬価 後発最安値
アレジオン錠10mg 70.5円 16.5円 23.4%
アレジオン錠20mg 89.5円 25.7円 28.7%
アレジオンドライシロップ1% 71.0円 25.8円 36.3%
アレジオン点眼液0.05%1mL 364.0円 N/A N/A

 

エピナスチン最安後発品の成人1日量20mgもフェキソフェナジン一日量とほぼ同じ25円

 

 

 

 

 

マウス皮膚血管透過性に対するアレグラ、トリルダン、アレジオンの影響

 

アレグラとアレジオン共に蕁麻疹に対する保険適応はあるが蕁麻疹の膨疹をより抑えるのはアレジオン。アレグラもプラセボと比較して効果はあるが効果では劣勢。

 


何を重視するか


 

薬にはそれぞれ長所と短所がある。そして人によって優先順位も異なる。

 

アレグラとアレジオン。2つとも第二世代抗ヒスタミン薬であり大きな違いは無い。それでも敢えて使い分けるなら

 

 

眠くなるのが困る人はアレグラ

少し眠くても症状を抑えたい人はアレジオン

 

 

 

 

 


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