タガメットとガスターとプロテカジンの違い

タガメット ガスター プロテカジン
一般名 シメチジン ファモチジン ラフチジン
日本発売年 1981年 1988年 2000年
開発 GSK アステラス 大鵬薬品
効能効果
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
  • 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
  • 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
  • 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
  • 麻酔前投薬
基本用法
  • 分2(朝食後・就寝前)
  • 分4(毎食後・就寝前)
  • 分1(就寝前)
  • 分2(朝食後・夕食後or就寝前)
  • 分1(就寝前)
  • 分2(朝食後・夕食後or就寝前)
  • 分1(夕食後or就寝前)
代謝排泄
併用注意 ワルファリン、ベンゾジアゼピン系、抗てんかん剤、三環系抗うつ剤、β-遮断剤、カルシウム拮抗剤、抗不整脈剤 イトラコナゾール N/A
剤形 錠剤、細粒、注射液 錠剤、D錠、散、注射液 錠剤、OD

 

共通点

 

  • 胃壁細胞にあるH2受容体を遮断することにより胃酸の分泌を抑制する
  • 臨床効果は3剤とも大きな差が無い
  • 副作用は軽微なモノだが稀に血液系の重い症状が出ることもある。
  • プロトンポンプ阻害薬よりも胃酸分泌抑制作用は弱いが即効性では勝る
  • H2ブロッカーの多くはほぼ未変化体として腎臓から排泄されるので腎機能が低下した患者への投与する場合は調整する
  • H2ブロッカー6種類のうちプロテカジンのみ肝代謝で他の5種類は腎排泄
  • 構造式に含まれる環によってCYPへの影響が異なる

 

 


タガメット


  • 世界初のH2ブロッカー
  • 力価が低いぶん錠剤が大きくなり飲みにくい。
  • 強力なCYP阻害作用があるので併用注意薬に注意
  • 特にCYP3A4を阻害するので睡眠薬ハルシオンとの併用は危険
  • イミダゾール環が代謝酵素のヘム鉄と複合体を形成することによりCYPを阻害する。
  • 多彩な適応外処方
  • 免疫を押さえつけるサプレッサーT細胞のH2受容体を遮断して免疫力を高めて帯状疱疹に使われ
  • 石灰沈着性の腱板炎や関節周囲炎(五十肩)に効果があるのは血中カルシウム濃度を調節する副甲状腺ホルモン分泌抑制作用
  • 体液性免疫に傾いている状態を細胞性免疫にバランスを整える
  • 抗男性ホルモン作用がある
  • 腎機能低下症には用量が設定されておりクレアチニンクリアランスが50以下では減量が必要。
  • 癌細胞の周辺に高濃度に存在するヒスタミンを阻害して抗がん作用を有する

 

 

 


ガスター


  • 山之内製薬が開発した日本生まれのH2ブロッカー
  • ファモチジンはイミダゾール環ではなくチアゾール環なのでCYPに対して影響が少ない
  • 皮膚科での重度の痒みに対してH1ブロッカーとの併用処方がある(適応外
  • 市販薬としても「ガスター10」が存在する
  • 併用注意の組み合わせは抗真菌薬イトラコナゾール(水虫の薬)だけ。
  • OD錠からD錠へ変更してより小さくなり味も改善
  • 腎機能低下症には用量が設定されておりクレアチニンクリアランスが60mL以下では減量が必要。

 

 

 

 


プロテカジン


  • H2ブロッカー唯一の肝代謝型
  • なので腎機能低下症の患者さんにH2ブロッカーを使うなら選択肢となる
  • しかしそれなら基本的に肝代謝のプロトンポンプ阻害薬を使った方が効果も高く存在感が薄い
  • 胃酸分泌を阻害するだけでなく胃粘液増加作用がある。(攻撃因子抑制と防御因子増強)
  • 胃粘膜血流増加作用もありムコスタ的な動きもする
  • 効能にある麻酔前投与は胃と食道にある噴門が麻酔で緩み胃酸が逆流するリスクに対処するため
  • 併用禁忌も併用注意も無し
  • 構造がカプサイシンと似ておりカプサイシン感受性知覚神経に作用するので血流改善によって口内炎や舌痛症に使われることがある。
  • カプサイ シン感受性知覚神経 に作用するとその末端に存在するTRPV1を介して神経伝達物 質CGRPが産生される。そして血管内皮上に分布しているCGRPIを介して胃粘膜血管に作用し一酸化窒素濃度を上昇させ血管を拡張しを血流量が増加、その結果として胃粘膜上皮の再構築や粘液分泌が亢進する。

 

 

 

 


効果


対象疾患 逆流性食道炎
比較 タガメット ガスター
1日服用量 800mg 40mg
全症例 66例 45例
内視鏡所見総合改善度 47例 39例
内視鏡所見総合改善度 71.2% 86.7%

*ガスターは1回20mg×2回と1回40mg×1回の合計

 

ガスターの方がタガメットよりも効果は高い、H2受容体に対する親和性の差が臨床でも差となって表れている。

30年経っても売れ続けている理由

 

 

演習問題

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