【避妊は】 ルナベルとヤーズの違い 【自費】

商品名 ルナベル ヤーズ
LD ULD YAZ YazFlex
卵胞 エチニルエストラジオール エチニルエストラジオール ベータデクス
含有量 0.035mg 0.020mg 0.020mg
黄体 ノルエチステロン:1mg ドロスピレノン:3mg
会社 ノーベルファーマ バイエル
販売開始 2008年 2013年 2010年 2017年
薬価 251.6円 314.1円 245.7円 275.0円
後発最安 150.2円 140.5円 無(2019年4月時点)
効能効果 月経困難症 月経困難症 月経困難症 月経困難症

子宮内膜症に伴う疼痛の改善

服用方法 1日1錠を21日間継続しその後7日間休薬 1日1錠を28日間継続(プラセボも服用する) 1日1錠を24日間継続して

25日目以降に3日間連続で出血or120日連続服用した場合は4日間休薬

飲み始め 生理1日目から5日目の間 生理1日目

 

 

 

ルナベル配合錠

  • 21日間継続服用してその後7日間休薬する
  • LDとULDの違いは卵胞ホルモンエチニルであるエストラジオール含有量の差でLDはLow Dose,ULDはUltla Low Doseの略
  • 1サイクル(28日)服用する場合、エチニルエストラジオール量が一番少ないのがルナベルULD

 

ヤーズ配合錠

  • 24日間継続服用し25日目以降に3日間連続で出血or120日連続服用した場合は4日間休薬する。
  • ヤーズ配合錠のうち24錠はホンモノで4錠は偽薬。偽薬は休薬期間を取るために入っているので4日間休薬がキチンとできるなら実際に偽薬は服用しなくても影響はない。
  • 月経困難症だけでなくPMSやニキビにも効果を発揮する。
  • ヤーズフレックスは120日連続服用可能なので年間の生理回数を減らせる。疑似妊娠状態にするので生理が4カ月来なくても問題は無し

 

 

 


卵胞ホルモンの違い


ルナベルもヤーズもエチニルエストラジオール(EE)を含有しているがルナベルULDとヤーズの含有量は0.02mgでルナベルLDの0.035mgと比べて低用量となっている。これによりルナベルULDとヤーズはルナベルLDと比較して吐き気などの副作用が少なくなっている。

 

ヤーズのEEに付いているベータデクスというのは糖が7個集まったもので物質の安定性や溶解性に寄与する。薬理活性は持たないがドラッグデリバリーシステムに活用されており安全な物質。

 

 


黄体ホルモンの違い


ルナベルに含まれているノルエチステロンは昔から使われている第1世代の黄体ホルモンで使用経験豊富だが欠点として少し男性ホルモン作用がある。

対してヤーズに含まれているドロスピレノンは第4世代黄体ホルモンで男性ホルモン作用がほぼ無い。 ドロスピレノンは抗鉱質コルチコイド作用や女性ホルモン作用も有する利尿剤スピロノラクトンを元に合成されたので浮腫みを改善したりニキビを抑え肌の状態も改善する。

 

しかしヤーズが全てにおいてルナベルに対して優れているという訳では無い。

 

ヤーズは副作用の血栓症がルナベルなどに比べて高く出現するのではないかという報告がある。日本国内では過去にブルーレター(安全性速報)も出ている。血栓症のリスクファクターして加齢と喫煙がある。

 

 

 


副作用の違い


 

ルナベルLDとULDの副作用

ルナベルLD ルナベルULD
対象疾患 月経困難症
症例数(%) 197人 (%) 256人 (%)
1位 不正性器出血 59.1 不正性器出血 81.1
2位 悪心 26.3 希発月経 35.8
3位 頭痛 16.2 頭痛 17.3
4位 希発月経 14.6 悪心 12.2
5位 上腹部痛 8.6 月経過多 11.8
重大な副作用 血栓症 0.1 血栓症 0.1

 

ルナベルULDはLDと比べて悪心や吐き気が少ない。発症率は半分以下に減っている。しかし頭痛はULDでもLDでも変わらない。

そしてULDは不正性器出血率が二割も上昇しておりULDを服用する患者さんの8割に出現する。これは子宮内膜の保持に寄与する卵胞ホルモンの量がULDが少ない事に起因する。

ルナベルLD由来の吐き気は服用開始2週間で治まるorマシになるのでしばらく服用継続してみてそれでも吐き気が続くようならULDに変更を考えても良い。

 

吐き気がきついならULD

出血が気になるならLD

 

 

ヤーズ配合錠とヤーズフレックス配合錠の副作用

ヤーズ ヤーズフレックス
対象疾患 子宮内膜症+月経困難症
症例数(%) 410人 (%) 341人 (%)
1位 頭痛 40.98 性器出血 28.6
2位 悪心 29.76 プラスミノーゲン上昇 16.8
3位 不正子宮出血 25.37 不規則な子宮出血 12.7
4位 凝固検査異常 20.24 悪心 10.1
5位 性器出血 19.51 頭痛 7.2
重大な副作用 血栓症 頻度不明 血栓症 0.6

 

ヤーズに含まれている卵胞ホルモンはルナベルULDと同じEE0.02mgと少量で副作用は少ないとの触れ込みだが吐き気は普通錠で40%とかなりの率。

しかしヤーズフレックスの頭痛率は7.2%と大幅に少なくなっている。2つの出血副作用の合計は約4割と差が無いのに対して頭痛と悪心の副作用が大きく下がっている。

 

 


重篤な副作用である血栓症


 

卵胞ホルモンも黄体ホルモンもそれ自体に血栓リスクがある(抗凝固系のプロテインSを抑制したり動脈LDLを上昇させたりする)。女性ホルモン製剤にはすべて血栓リスクがある。しかしホルモンの種類によって血栓リスクの大きさには差がある。

 

血栓症発現リスクに関してはルナベルよりもヤーズの方が高い

 

ヤーズ普通錠の添付文章には具体的な発現率が記載されていなかったがヤーズフレックスの血栓発症率は0.6%。200人に一人血栓症が起こるというのはかなりリスクが高い。ルナベルの0.1%と比べるとなおさら。

 

低用量ピルを服用中に胸が強烈に痛くなったり激しい頭痛、ふくらはぎや太ももに痛みが伴う脹れが生じたらすぐに処方した医師に連絡。夜間や祝日で連絡が付かない場合は他の病院でも良いので電話、その際に服用している薬の名前も伝えておくと医師が対処がしやすい。

 

ピルによる血栓リスクには患者背景が関係しており35歳以上で1日15本以上煙草を吸う女性はハイリスクとなる。肥満もリスクを上昇させBMI30以上は有意にリスクが上昇する。

 

ピルを服用中は水分補給をこまめに、そして体全体を動かしたり軽い体操をすると血栓形成予防になる。飛行機のエコノミークラス症候群と同じ

 

 

 


ルナベルとヤーズの避妊効果


 

低用量ピルの避妊効果は99.7%でアフターピルで有名なノルレボの85%を大きく上回っている。

 

しかしルナベルもヤーズも保険的にはピルとしては処方することはできない。

 

そもそも自費薬であったオーソMと同じ成分なのがルナベルであるわけで。なのでピルとして服用するなら10割負担。偶然にも生理痛が酷い人で尚且つ避妊がしたいという場合には処方可能だが

 

 


ルナベルのジェネリック


 

ルナベルにはLDとULD共に後発品が存在する。4社から発売されているが偶然にも全て薬価は同じに統一されている。

 

ルナベル配合錠LDのジェネリック
フリウェル配合錠LD
持田 沢井 東和 あすか
1錠:150.2円
ルナベル配合錠ULDのジェネリック
フリウェル配合錠ULD
1錠:140.5円
持田 沢井 東和 あすか

 

先発品だとLDよりULDの方が値段が高いのだがジェネリックのフリウェルだと逆にULDの方が安くなる。ULDでジェネリックに変更した場合は半額以下となる。

 

ヤーズには2019年4月時点でジェネリック医薬品は存在しない。

 

 

 

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