非定型抗精神病薬の一覧

承認年

承認 商品名 一般名
1996 リスパダール リスペリドン
2000 ルーラン ペロスピロン塩酸塩
ジプレキサ オランザピン
セロクエル クエチアピンフマル酸塩
2006 エビリファイ アリピプラゾール
2008 ロナセン ブロナンセリン
2009 クロザリル クロザピン
リスパダールコンスタ リスペリドン
2010 インヴェガ パリペリドン
2013 ゼプリオン パリペリドンパルミチン酸エステル
2016 シクレスト アセナピン
2017 ビプレッソ クエチアピンフマル酸塩徐放錠
2018 レキサルティ ブレクスピプラゾール

 

非定型抗精神病薬とはそれまで使われていたクロルプロマジンやハロペリドールといった定形薬と薬理学的性質が異なる。

定形は主にドパミン受容体を遮断するのに対して非定型はセロトニン受容体やその他の受容体にも作用して陽性症状だけでなく陰性症状も改善する力がある。

 

定形使うと暴れる患者さんは何とか鎮静できたけど感情が無くなったりやる気が無くなってしまい社会生活が送れなくなった。

そんな患者さんに陰性症状に効果がある非定型を使うと社会生活能力が戻ってくる

 

マイルドな印象の非定型抗精神病薬だが代謝系に対してはクロルプロマジンよりも強く影響するので一部の薬は糖尿病患者に禁忌となっている。

 

非定型抗精神病薬の一覧
セロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)
商品名 リスパダール ルーラン ロナセン
リスパダール錠1mg ルーラン錠8mg ロナセン錠4mg
一般名 リスペリドン ペロスピロン ブロナンセリン
リスペリドンの構造式 ブロナンセリンの構造式
日本承認 1996年 2000年 2008年
開発 ヤンセン 大日本住友 大日本住友
製造販売 ヤンセン 大日本住友 大日本住友
CP換算 1mg 8mg 4mg
1日上限量 12mg 48mg 24mg
妊娠(豪州) C N/A N/A
授乳(Hale) L2 N/A N/A
特徴
  • SDAのfirst in classであり基準薬
  • 非定型薬にしては抗陽性作用が強い
  • 高プロラクチン血症がでやすい
  • 液剤は即効性だが苦いGFJ味
  • 代謝酵素が日本人で個人差がある2D6
  • 1日6mgを超えるとSE出やすい
  • 内用液はコーラやお茶に混ぜると薬効が低下
  • 陰性症状や認知障害に有効
  • 同製薬会社のタンドスピロンが元
  • ブスピロン的(日本未承認
  • 5-HT1Aアゴニストで抗不安作用あり
  • D2に強く結合するがすぐに遊離
  • なのでEPS少ない
  • 代謝物のヒドロキシペロスピロンが本剤よりも活性
  • D2結合親和性はRPDより強い
  • なのでSDAというよりDSA
  • ドパミン受容体以外に作用しにくい
  • なのでH1遮断による眠気やα1遮断の低血圧が少ない
  • 非鎮静系で過鎮静は少ない
  • 陰性症状でRPDに対して非劣勢
  • 16mg/day以上でEPSリスク↑
  • 空腹時より食後の方が吸収率高い
商品名 インヴェガ リスパダールコンスタ ゼプリオン
インヴェガ錠3mg リスパダールコンスタ ゼプリオン
一般名 パリペリドン リスペリドン パリペリドンパルミチン酸エステル
パリペリドンの構造式 リスペリドンの構造式 パリペリドンパルミチン酸エステルの構造式
日本承認 2010年 2009年 2013年
開発 ヤンセン ヤンセン ヤンセン
製造販売 ヤンセン ヤンセン ヤンセン
CP換算 1.5mg N/A N/A
1日上限量 12mg 50mg 150mg
妊娠(豪州) C C C
授乳(Hale) N/A L2 L2
特徴
  • リスペリドンの活性代謝物9-ヒドロキシリスペリドン
  • 1日1回朝(夕は効果が落ちる
  • 放出制御システムOROSで徐放
  • 4日間で定常状態
  • 非定型抗精神病薬で唯一の腎排泄
  • Ccrが50ml以下は禁忌
  • 空腹時に服用で吸収率↓
  • マイクロスフィア内に封入
  • 疼痛が少ないが冷たいままだと痛い
  • 2週間に一回
  • 注射部位は臀部筋肉内
  • まずは内服薬で相性を確認
  • 効果立ち上がりは3週間程度
  • 最初は錠剤と併用
  • 冷所保存
  • 4週間に一回
  • 注射部位は三角筋又は臀部筋内
  • 初回150mg、1週間後に100mg、4週間ごとに75mgを筋注
  • RPDコンスタ50mgから切り替える場合は最終投与から2週間後に本剤100mg
  • インヴェガ錠とは併用必要無し
  • 常温保存
多元受容体作用抗精神病薬(MARTA)
商品名 クロザリル ジプレキサ セロクエル
クロザリル錠100mg ジプレキサ錠2.5mg セロクエル錠25
一般名 クロザピン オランザピン クエチアピン
クロザリル オランザピン クエチアピンフマル酸
日本承認 2009年 2000年 2000年
開発 ノバルティス イーライリリー アストラゼネカ
製造販売 ノバルティス イーライリリー アステラス
CP換算 50mg 2.5mg 66mg
1日上限量 600mg 20mg 750mg
妊娠(豪州) C C C
授乳(Hale) L3 L2 L2
特徴
  • MARTAの始祖
  • 第二世代で最強
  • 主な作用機序はD2ではない
  • なのでEPSが起こりにくい
  • 1958年に合成された歴史ある薬
  • しかし無顆粒球症という怖いSEのせいで開発・販売中止となった過去。
  • 白血球数が4,000未満or好中球数が2,000未満は中止
  • 無顆粒球症は開始18週以内におこりやすい
  • なので18週間は院内管理
  • 難治性統合失調症において著効する事があるので見直されて発売再開
  • 2種類以上の抗精神病薬を試して無効だった場合に
  • クロザリル患者モニタリングサービスに医師も患者も登録が義務
  • クロザピンがseedの米国産
  • 半減期が長く1日1回でD2遮断
  • 賦活作用が強い
  • 肥満は最強クラス
  • 高血糖になりやすいのでDM禁忌
  • しかし米国でDMは注意非禁忌
  • ザイディスは口腔粘膜から吸収されないので飲み込む
  • 認知症の攻撃性に(適応外
  • 抗がん剤服用時の吐き気止め
  • GEはメーカーにより動態にバラつき
  • CYP1A2で代謝されるので喫煙すると効果が低下する。
  • クロザピンがseedの英国産
  • 陰性症状に効果的
  • 老人認知機能も
  • 双極性障害のうつ病に効果が高く適応外で長らく使われていたがビプレッソが新規製剤として登場
  • D2に対して緩く結合するのでEPS↓
  • しかし半減期が短いので1日2回以上服用
  • 選ぶメリットはEPSの少なさ
  • 体重増加はするがオランザピンよりマシ
  • H1親和性のため眠気は出る
  • 色んな意味でオランザピンよりマイルド
商品名 シクレスト ビプレッソ
  シクレスト錠5mg ビプレッソ錠50mg
一般名 アセナピン クエチアピンフマル酸塩徐放錠
  クエチアピンフマル酸
日本承認 2016年 2017年
開発 米メルク アストラゼネカ
製造販売 meijiseika アステラス
CP換算 N/A N/A
1日上限量
20mg(適宜) 300mg
妊娠(豪州) C C
授乳(Hale) L3 L2
特徴
  • 舌下投与タイプ
  • 舌下投与後10分間は飲食禁止
  • 舌のシビレや膨張
  • 1時間もすればシビレは消える
  • 飲み込むとAUC2%以下に低下
  • 5-HT1A刺激作用
  • 抗コリン作用は少ない
  • DMが禁忌ではない
  • CYP2D6を阻害するのでパキシルとか併用注意
  • クエチアピンの徐放製剤
  • 双極性障害におけるうつ
  • 1日1回就寝前
  • 導入1回50mg,維持1回150mg
  • 食後に服用すると血中濃度が↑てしまうので空腹時に服用
  ドパミン・システム・スタビライザー(DSS+SDAM)
商品名 エビリファイ レキサルティ
  エビリファイ錠3mg レキサルティ錠2mg
一般名 アリピプラゾール ブレクスピプラゾール
  アリピプラゾールの構造式 ブレクスピプラゾールの構造式
日本承認 2006年 2018年
開発 大塚 大塚
製造販売 大塚 大塚
CP換算 4mg N/A
1日上限量 30mg 2mg
妊娠(豪州) C C
授乳(Hale) L2 L3
特徴
  • 大塚として最大ヒット商品
  • ムコスタ、プレタール、と同じキノリノン骨格
  • 脳内ドパミンを整える部分作動薬
  • シナプス前D2を刺激してシナプス後D2を遮断する事による
  • 少量でうつに効果
  • 高用量で鎮静するので躁病に効果
  • しかし過鎮静にはなりにくい
  • 吐き気でドロップアウトしやすい
  • 液剤は不穏時の頓服に効果的
  • エビリファイの後継者
  • より副作用を少なく進化
  • ドパミン受容体からセロトニン受容体にフォーカスを移動させたSDAM
  • 5-HTに作用するので陰性症状に効果
  • 直接刺激作用があるからSSRI等再取り込み阻害薬より早く効果が出る。
  • アカシジアがエビリファイよりは少ない

 

 

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非定型抗精神病薬

 

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