【ARB】 アジルバとブロプレスの違い

アジルバ ブロプレス
一般名 アジルサルタン カンデサルタンシレキセチル
販売年 2012年 1999年
製薬会社 武田薬品工業 武田薬品工業
効能・効果
  • 高血圧症
  • 高血圧症
  • 腎実質性高血圧症
  • 慢性心不全(軽症~中等症)
用法・用量 1日1回 1日1回
小児 安全性は確立していない 1歳以上
代謝 CYP2C9 カルボキシルエステラーゼ+CYP2C9(影響少ない)
蛋白結合率 99.5% 99%以上
売上高(2017年度) 730億円 220億円
ジェネリック医薬品
アムロジピン配合剤 ザクラス ユニシア

 

アジルバとブロプレスは両方アンジオテンシンII受容体拮抗薬という血圧を下げる薬で2つとも武田薬品工業が開発・販売。

 

ブロプレスは1999年に発売されて毎年数千億円を稼ぎ出す武田薬品工業の最大ヒット商品として君臨。そんな美味しい薬もいつかは特許が切れてしまう。そのブロプレス特許切れ対策として開発されたのがアジルバ。

 

発売当初はスーパーARBというフレーズで武田のMRが大々的に喧伝していたが既存のARBとそこまで大きな差は無い。

 

 

 

[アジルサルタンの構造式]

 

構造式を見てみるとわかるがアジルバはブロプレスのテトラゾール基をオキサジアゾール基に変換しただけの薬(ブロプレスはプロドラッグで体内で代謝されてエステル基部分が切断されて本体が薬理活性を発揮する)。

 

だがその一か所の違いであるオキサジアゾール基の方がテトラゾール基よりも酸性度が低く脂溶性が高まりアジルバの吸収率を高めている。脂溶性が高いので臓器への移行性も良く臓器保護作用も期待されるが2019年6月時点での保険適応は高血圧症のみ。

 

 

 


効果


二重盲検比較試験
対象群 アジルバ錠20mg ブロプレス錠8mg
投与人数 313 309
期間 8週間
投与前血圧(トラフ時座位血圧) 収縮期160.0[±7.70]

拡張期100.3[±4.26]

収縮期159.6[±7.27]

拡張期100.4[±4.11]

結果
収縮期血圧の変化量 -19.9[±14.30] -17.3[±11.75]
拡張期血圧の変化量 -11.0[±8.87] -9.0[±7.43]

 

 

アジルバ錠20mgはブロプレス錠8mgよりも若干降圧力が強い。

 

血圧は僅かに下げるだけでも脳卒中や虚血性心疾患のリスクを低下させるのでこのアジルバのブロプレスに対する差は意味がある。

 

しかしアジルバはブロプレスが持っている慢性心不全の保険適応をまだ持っていない。降圧力だけで見たらアジルバよりも強力なカルシウム拮抗薬があるのに敢えてARBを選択するのはARBが心臓や腎臓の保護作用があるから、だから医師は敢えて値段が高いARBを選択する。

 

薬の性能としてアジルバが臓器保護作用を持っていないという事ではなく厚生労働省に保険適応申請していていないだけだからそのうち高血圧以外でも適応を取得するかもしれないが。

 

 

 


副作用


国内臨床試験
対象疾患 高血圧
アジルバ ブロプレス
総症例数 930例 928例
副作用発現症例数 97例 226例
副作用発現症例率(%) 10.4% 22.4%
副作用の種類
1位 浮動性めまい(1.6%) ALT(GPT)増加(4.2%)
2位 血圧低下(1.2%) AST(GOT)増加(2.7%)
3位 体位性めまい(0.9%) 血中 CK 増加(2.2%)
4位 頭痛(0.9%) 血中 LDH 増加19(2.1%)
5位 血中尿酸増加(0.6%) 血中コレステロール増加(1.9%)

 

アジルバはブロプレスと比べて臨床検査値の変動が少ない。特に肝機能数値に対する影響が。

 

血圧低下と眩暈に関してはほぼ同等の発現率。共通する副作用としては血中カリウム値の上昇、腎機能が悪化している場合は特に注意。

 

全体としてはアジルバの方が副作用が少ないがブロプレスも臨床的に大きな問題となる厄介な副作用は無く使いやすい降圧剤。1歳以上の子供にも使える。

 

 

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