【クッシング症候群】 糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの違い 【アジソン病】

糖質コルチコイド 鉱質コルチコイド
代表的な物質 ヒドロコルチゾン アルドステロン

分泌される場所 束状帯 球状帯
主な薬理作用
  • 抗炎症作用
  • 免疫抑制作用
  • 肝臓で糖新生↑
  • 腸管でのCa吸収抑制し骨強度↓
  • Naと水の再吸収↑
  • Kの再吸収↓
過剰 クッシング症候群 原発性アルドステロン症
不足 アジソン病 アジソン病・副腎皮質過形成症
内服ステロイド剤の力価比
コートリル 1.0 1.0
フロリネフ 10 125
プレドニゾロン 4 0.8
メドロール 5 0.5
リンデロン 25~30 0
デカドロン 25~30 0

注)ヒドロコルチゾン自体はミネラルコルチコイド受容体に親和性を持っているが遠位尿細管で11βHSDで不活性化されるので鉱質コルチコイド様作用を発揮しない。

 

 

人間の身体からは1日当たりヒドロコルチゾン換算で15~20mgが分泌されている。作用時間が異なるので大まかな目安だが内服薬は1錠が同じ糖質コルチコイド作用を持つように規格されており

 

ヒドロコルチゾン20mg=プレドニン錠5mg=メドロール錠4mg≒リンデロン錠0.5mg≒デカドロン錠0.5mg

 

となっている。

 

 


コルチコイドが作られる場所


 

腎皮質ホルモンはその言葉の通りに副腎で作られる。

副腎は腎臓の上にある一個5グラムぐらいの小さな臓器

小さい臓器だがホルモンバランスを保つためにとても重要な臓器。

 

 

 

副腎の構造は中心の髄質とそれを 覆い包んでいる3層の皮質からなっている。副腎髄質からは怒りのホルモンで有名なアドレナリンが放出されている。

副腎皮質は3層からなっており外側から網状帯、束状帯、球状帯と名付けられている。

 

 

網状帯=アドレナリン

束状帯=糖質コルチコイド

球状帯=鉱質コルチコイド

 

下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)により糖質コルチコイドは分泌されるが肺癌などによっても糖質コルチコイド分泌量は増加する。

 

 

 


魔法の薬ステロイド


 

ステロイドは元々人体からも自然に分泌されており別名は副腎皮質ホルモンという。

 

この副腎皮質ホルモンは大きく三つに分かれる。

 

糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、性ホルモン

 

一般的にステロイドを服用するということは抗炎症作用や免疫抑制を目的としている。それらの作用は糖質コルチコイドが持っている。

 

だが鉱質コルチコイドは人体にとって宜しくない作用を有する。腎臓でナトリウムと水をため込み血圧を上昇させるだけでなく心臓で心肥大を起こす。抗アルドステロン作用薬スピロノラクトンは心不全のリスクを下げる。

 

この糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの違いを考えるに糖質鉱質であれば魔法の薬として望ましい効果が得られる。なのでプレドニンやリンデロンなどは開発の元になったヒドロコルチゾンよりも糖質コルチコイド作用が強く鉱質コルチコイド作用は弱い。

 

ステロイドを大量に使うステロイドパルス療法は鉱質コルチコイド作用がないほうが望ましいのでプレドニゾロンよりも鉱質コルチコイド作用が弱いメチルプレドニゾロンが使われることが多い。

 

だが逆にフロリネフのように鉱質コルチコイド作用を極限まで高めた医薬品も存在しており場面によって使い分ける。

 

 

 

 

 

この糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの違いは利尿剤を理解するために記事にした。文だけでは分かりにくいので図を作ってみたがこんな単純な図に1時間も掛かってしまった(´・ω・`)

 

慣れたら早くなるかもしれないが複雑な図だとそれだけで日が暮れそう

 

 


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3 comments on 【クッシング症候群】 糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの違い 【アジソン病】

  1. ペイントか、あるいはPowerPointとかで描かれたんでしょうか…?

    こういう明らかに手書きで作者の労力が窺い知れるお絵描き的図解、個人的にはめちゃくちゃ好きなんですけど、やっぱりキレイさと速さでいえば、ドロー系ソフト、IllustratorやフリーならInkscapeを使うのがベストチョイスかもしれませんね。
    やはり、線がベクタ形式で引かれていると、それだけで洗練さがグッと上がります。
    この副腎の図なら、操作法さえマスターすれば、誰でも5分ぐらいで教科書レベルの絵が描けるように思います。

    むしろ構造式をキレイに正確に描くのが、それらでは難しいはず…と思いましたが、まぁそれらはWikipediaとかから引っ張ってくるのが最速かもしれませんね。

    あともっと凝った絵ならやっぱり本格的なお絵描き系ソフト+ペンタブの導入が必要…と、拘るときりがないし、実際マウス手書きで済むぐらいの図なら、イラレ操作法マスターのための総合的な消費時間とか考えると、もうマウス手書きでいいや、ってなるのも一理あるかもしれません。

    結局ほとんどの場合、引用で済ませるのが一番賢いのかもですね…!

  2. ibisPaint Xという漫画を描くようなソフトで書いてみました。指で

    描いてて思ったんですが図はキチンと理解できないと描けない&描くと理解が深まると。これまで腎臓や副腎の形とか意識してみた事なかったですw

    学生時代はノートに図を描くこと無かったですけど図を描くのは理解する一助になりますね。この歳になって初めて気が付きました。

    これからも図をちょくちょく入れてみたいと思います。

  3. 「お絵描きアプリ」で検索したらibisPaint Xがトップで来ていたので、前回「例えばクリスタやibisPaint Xなどのお絵描きソフトで…」とか書こうと思ったものの、使ったこともないソフトを知ったかぶって書くのもな…と思い自重してたんですが、まさかもう使われていたとは!しかも指!!

    確かに、MSペイントにはない柔らかさみたいなのがあるよなと、そういえば図を見て思っていました。

    図を描くのも、情報を上手くまとめて文章にするのも、結局受け手にとって分かりやすいより何より、書き手=自分自身にとって、最もよい理解の助けになるんですよね。教えることは最良の学習法であるというのは至極真言に思います。

    引用で済ませるのは楽で早く見栄えも素晴らしくと一見スマートでありながら、物事を理解する上で長い目で見れば、実は手間暇かけて自分の手を動かすのが最も賢いのかもしれませんね。前回の結論、あっさり前言撤回しておきます。

    今後も丿貫さんの味のある文・絵楽しみにしています。

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