【一覧】β遮断薬の違い

β1選択的
β非選択的
αβ遮断

 

交感神経系を抑制するβ遮断薬は全て高血圧治療に保険適応がある。

だがβ遮断薬は確かに脈を落とすがその反動とし1回心拍出量が増えてしまうので血圧を下げる効果がイマイチ。今では主に不整脈や慢性心不全治療に使われる。心臓の力が落ちている慢性心不全に対して心臓の動きを抑えるβ遮断薬を敢えて使う逆説的治療。

昔は慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対してβ遮断薬は禁忌とされていたが現在は逆に生存率を向上させるというエビデンスがある。

 

開発されて半世紀以上が経つβ遮断薬は色々な薬効があり適応外で活躍している。小児科だと乳児血管腫、精神科だと緊張した時の震えに、脳神経内科だと偏頭痛予防に活躍している。

 

 

それぞれの薬について

セロケン(一般名:メトプロロール酒石酸塩)

スウェーデンで開発されたβ遮断薬。選択的(selective)であることからselokenと命名された。ISAを有さないのでレートコントロールがしやすい。

 

テノーミン(一般名:アテノロール)

メリットは半減期の長さ。1日1回で24時間効果が期待できる。COPDに使用することがある。心肥大や心血管イベントを抑制する効果は無い。水溶性。

 

メインテート(一般名:ビソプロロールフマル酸塩)

β1遮断薬3つの中で現在一番使用されている。高いβ1選択性(β1:β2=75:1)が長所。β2作用が弱いため代謝系に悪影響が少ない。食事の影響を受けない。

 

インデラル(一般名:プロプラノロール塩酸塩)

用量依存的に降圧、徐拍効果を発揮するので計算しやすい。循環器科以外だと精神科や甲状腺機能亢進症の震えにも使える。インデラルを開発したブラック博士は他にもH2ブロッカーであるシメチジンなどを開発してノーベル賞を受賞した。

 

カルビスケン(一般名:ピンドロール)

スイス製β遮断薬。ISAを有しているので抑制し過ぎない。β受容体に対してパーシャルアゴニスト的な動きをする。肝初回通過効果を受けにくいのでバイオアベイラビリティが高い。

 

ミケラン(一般名:カルテオロール塩酸塩)

日本の大塚製薬が開発。同じ大塚製品の同じ骨格を持つムコスタと同じように点眼薬が存在する。器質的に異常は見られないのになぜかドキドキしてしまう心臓神経症に保険適応がある。

 

アロチノロール(一般名:アロチノロール塩酸塩)

昔はアルマールという名前だったが2013年に現在の名称へ変更となった。その理由は糖尿病治療薬アマリールと間違えやすいからという人情味ある理由。

 

アーチスト(一般名:カルベジロール)

慢性心不全に使う際は1日2回の服用。半減期が短いが高い脂溶性のおかげで血中濃度が低下しても心筋には残り心保護作用を発揮。抗酸化作用も有する。α1遮断作用もあり。気管支喘息患者には使わないように。

 

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