銘柄名 | Symbol | 時価総額 | 利回り |
Welltower | WELL | 22,360 | 5.1% |
Healthpeak Properties | PEAK | 14,689 | 5.4% |
Ventas | VTR | 14,311 | 5.7% |
Medical Properties Trust | MPW | 10,640 | 5.6% |
Omega Healthcare Investors | OHI | 7,347 | 8.4% |
*2020年7月31日終値時点
上記5つの銘柄は米国のREIT(不動産投資信託)。株式の様に売買が可能であり実際の不動産投資に比べて簡単に投資することができる。
REIT独自のルールとして事業利益の9割以上を投資家に還元するという事が挙げられる。これは法律で定められている。その分、REIT自体は税金の支払いを免除。
このルールにより投資家は二重課税を避けられるというメリットがある。普通の企業は税金を払って残った純利益を株主に配当として支払う。しかし株主はさらに受け取った配当金の税金も支払わなければならない。
株主は自身が所有権を持つ企業が税金を支払った後の利益に更に税金を掛けられる。この点においてREITは優れてる。
REIT投資の大まかな骨子は不動産を所有してその家賃を投資主に還元。だが投資先の物件によって更に細かく分類されている。
今回取り上げる5銘柄はヘルスケアリートと呼ばれているセクターで老人ホームや病院、医療研究施設などを所有しておりその家賃を回収して投資家に配当という形で還元している。
コロナウイルスによって老人ホームに入居している高齢者が亡くなったり退去したりとヘルスケアリートにとっては大きな逆風が吹き荒れている。
しかし10年、20年単位で考えればアメリカの団塊世代がこれから引退していき需要が増大するという大きな流れは不変。65歳以上の人口は2050年までにおよそ2倍になると予想されている。
個人的にはこれらヘルスケアリートには長期的に強気。
ウェルタワーなどがコロナの影響で配当を削減している。
しかしリーマンショック時も配当金を削減したヘルスケアリートはあったがそのまま保有していたら今まで大きなリターンを得ることができた。
日本でREITは2000年代にスタートしたが米国では1960年代から運用されており投資家に高いリターンを提供してきた。
2000年に10,000ドルをS&P500に投資していたら32,688ドルだが上記5銘柄は全てS&P500を圧倒する成績を上げている。
2000年に10,000ドルを投資していたら現在は135,166ドル [CAGR13.49%]
- 高齢者向け住宅および介護施設を主に所有
- 北米と英国に約1300のコミュニティ
- 総収益の3分の2は高齢者住宅事業(SHOP)
- 物件を貸すだけでなく運営にも関与している
- 医学研究施設は保有していない
- 5月上旬に配当を30%削減発表
- 四半期の支払いは1株あたり0.87ドルから0.61ドルに
- 配当の削減により四半期で1億ドルの負担軽減
2000年に10,000ドルを投資していたら現在は90,600ドル [CAGR11.3%]
- 1985年に創業
- 高齢者向け住宅が資産の3分の1以上を占めている
- NOIの20%を高級住宅、残りは診療所(42%)と医学研究施設(32%)
- 老人ホーム事業をスピンオフした際に配当を削減
- 以前はHCPという名称
- 4月30日の時点で、合計54の施設でCOVID-19の症例が確認
2000年に10,000ドルを投資していたら現在は271,164ドル [CAGR17.39%]
- 貸料の約70%を高級住宅、残りは医学研究施設と診療所から
- ベンタス自身が運営・経営に関与している物件の割合が多い
- ↑だとコロナ対策(清掃、マスク、危険手当)を負担しなければならない
- 診療所とライフサイエンス施設がこれからの成長ドライバー
2006年に10,000ドルを投資していたら現在は62,020ドル [CAGR13.33%]
- 急性期病院に投資先を絞っている
- 急性期病院から賃料の81%を得ている
- オフィスビルや外科センターなどの359の医療施設
- 施設の3分の1以上が米国外にあるため投資するとグローバルに
- スチュワードヘルスケアが賃貸料の約30%を占めている
2000年に10,000ドルを投資していたら現在は97,114ドル [CAGR11.68%]
- 米国と英国に900の物件を所有
- 同業者とは異なり特別養護老人ホームに特化
- 8割は看護師が介護する介護度が高い患者
- 2割は自立して生活できる介護度が低い患者
- ウェルタワーと異なり賃料収入に注力(投資先の運営にはノータッチ)
- テナントが賃料を支払い続ける限り、キャッシュフローは安定
- 運営先に賃料だけでなく税金、保険、修繕費も負担させるトリプルネットリース契約が主