【企業概要】
- アメリカで最も人気がある不動産検索サイトZillowを運営
- 日本の企業で例えるとSUMO
- 2006年にシアトルで創業
- CEOリッチ・バートンは旅行予約サイトExpediaの設立者
- 同社のストロングポイントは全米を網羅する情報量[掲載物件は1億件以上]
- 主な収益源は広告掲載料
- 最近はZillow自体が不動産売買に乗り出している
利休
窮屈なレオパレス生活も飽きたのう。ワシらもそろそろ定住する大きな家が欲しいのう。
一生レオパレス生活は辛いものがありますからね。しかしながら不動産を買う事は株式を買う事よりも難しいので素人は注意しないといけません。
織部
利休
お金さえあれば株も家も買えるじゃろう?
不動産はほぼ電子化された株式取引と違い古式ゆかしいアナログ業界です。賃貸契約でも地域によっては敷金礼金などの商習慣があります。それだけでなく仲買手数料も株式購入とは比べ物にならないほどぼったくりです。
織部
利休
不動産という名の通り、流動性が無い投資対象じゃからその家の値段が適正価格なのか素人には判断が付かんのう。悪徳不動産業者に簡単に鴨られそうじゃ。
そんなこれまで素人を食い物にしてきた不動産業界にも最近ようやく技術革新の新しい風が吹いています。その筆頭会社がZillowです。
織部
利休
Zillowは何がそんなに革新的なんじゃ?
一番は不動産価格の可視化です。これまでの不動産価格というものは売れるまでどんな価格になるのかというは売主(素人)には分かりずらいものでした。自分の家がいくらで売れるのかというのは築年数やその地域の地価、周りの学校レベルといった総合的な評価で決まるので不動産バイヤーの経験と勘で大まかに価格が提示されていました。
織部
利休
不動産業者からあんたの家は1000万が相場と言われてもそれが本当に相場的に妥当なのか分からんのう。
そこで登場したのがZillowを始めとした不動産検索プラットフォームです。このサイトはその地域で実際に取引された家の価格を掲載して不動産価格を誰でも変わりやすいように可視化しています。
織部
利休
それまでは不動産業者が持っていた過去の成約情報を誰でも見れるようにしているんじゃな。
それだけではありません。過去の周囲の成約情報にプラスして周辺地域の地価、教育レベル、治安、スーパーマーケットの有無など住宅価格に影響する要素をZillowの人工知能が処理して家の理論価格を弾き出します。このサービスをZillowはZestimateと名付けています。
織部
利休
自分の家の値段が株式の様に把握できたら面白いのう。
アメリカでは中古不動産投資が盛んでその取引額は1兆ドルを超えています。その取引方法がZillowによって株式の様な誰にでも取引可能な透明性が高い投資対象となります。
織部
利休
株式も電子化によって個人投資家が増えて取引が盛んになったし不動産投資もオンラインでできるなら盛り上がりそうじゃのう。
オンライン不動産取引が盛んになればなるほど利益が出るのがZillowです。
織部
売上高[単位:100万ドル] |
利休
コロナショックで売り上げを大きく落として、そこから急回復して過去最高益を21Q1で叩き出しておるのう。
Zillow株のコロナショック時 |
普通に考えればオンライン不動産サイトなのでコロナショックはむしろ追い風になると思うんですがパニック相場だとそういった事は関係なしに叩き売られます。我々個人投資家はそういった時に腰を据えた買いをすべきです。
織部
利休
言うは易く行うは難しじゃのう。
PSRを眺めると去年3月だと2.3倍でした。売上のたった2.3倍が時価総額だった時がありました。それまでのPSRと比較してもかなり安かったですよね。そういった時にはドント現物株を買っておくべきです。
織部
PSR[時価総額÷年間売上] |
利休
二郎のPSRは6倍~9倍が適性値に思えるのう。その相場観じゃと去年の3月は明らかに買いじゃったのう。
Zillowの株価 |
しかしながらその後の急反発で200ドルまで登ってしまったのは明らかにバリュエーションが高くなりすぎました。PSRが13を超えていたのでその後の金利上昇の影響を受けて株価は半額になりました。
織部
利休
欲をかき過ぎると痛い目をみるのう。
現時点での次郎は時価総額277億ドルです。これは2021年年間売上50億ドルの6倍弱なので個人的には買いたい水準です。
織部
利休
超巨大市場なアメリカ不動産業界で一番のプラットフォームということを考えるといずれは時価総額1000億ドルは行きそうじゃのう。
REDFINEなどライバル会社も存在していますがNo1プラットフォーム会社がその業界で一番の受益者となるのは自明の理なのでこれからの不動産業界へ投資するなら次郎がおススメです。
織部
利休
どうせ住むなら都会がいいのう。都会と言えばニューヨークのマンハッタンとか良いのう。
世界金融の中心地であるウォール街にもマンションがあるようですね。
織部
利休
海が見える良いマンションじゃ、値段も1500万円と手ごろじゃのう。ここに決めようぞい。
師匠、残念ながら通貨の単位が円ではなく$です。1400万ドルは日本円だと15億円となります。
織部
利休
まぁまぁお高いのう。でも海があったりセントラルパークがあったり生活環境良さそうじゃよ。
レオパレスよりは快適な空間だと思いますがお値段が少し高いですね。
織部
利休
いつかこういう豪華なレオパレスに住みたいのう。
そのためには投資を頑張りましょう。
織部