長時間作用性吸入β2刺激薬(LABA)はCOPDの治療薬。
セレベントにのみ単独で気管支喘息の適応を持つがオンブレスやオーキシスには気管支喘息に適応は無い。
むしろLABAは単独で気管支喘息に使用すると喘息関連死のリスクが上昇することが報告されている。
なので気管支喘息に単独でLABAを使う事は基本的に無い。(FDAは喘息治療においてLABAの単独使用は勧めていない)
吸入ステロイドは増量すると治療効果も向上するがLABAは増やしても効果は向上せず動機や不整脈などリスクが上昇する。
そんな使いにくいLABAだが吸入ステロイドと一緒に使うと喘息治療の成績を相乗的に向上させる。吸入ステロイド薬との合剤だけでなく抗コリン薬との合剤も多数存在している。
なので単剤としては売れ行き微妙でもその成分には大きな存在価値がある。
これまでLABAとして一番使われてきたのはセレベント。
副作用や薬剤耐性が起こりにくく吸入デバイスもロタディスクとディスカスの2種類があり使いやすい方を選べる。(効果はロタディスクもディスカスも同じ)。
LABAで唯一、気管支喘息とCOPDの2つに適応を持っていたり小児に適応があったりと活躍してきたセレベントだがフルタイドとの合剤アドエアが登場して存在感が薄くなってきている。
セレベントは気管支拡張にやや時間がかかる(約30分)がオーキシスのホルモテロールは約5分で気管支を拡張させる即効性が売り。
ただホルモテロールのICS合剤であるシムビコートが発作時に頓用(SMART療法)できるのに対してオーキシスは発作時に使えない。シムビコートが使えるならオーキシスも発作に効きそうだが。
オンブレスは1日2回吸入のセレベントとオーキシスに対して1日1回で良いというのが最大の売り。
製剤 | 特徴 |
セレベント | |
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オンブレス | |
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オーキシス | |
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