【ガラパゴス】 Filgotinibが関節リウマチの治験で好結果

Galapagos NV(AMS: GLPG)

 

2019年3月29日

 

ベルギーの製薬会社ガラパゴスは同社で最も重要な治験薬であるFilgotinibのphaseⅢ試験2本(FINCH 1とFINCH 3)の結果を発表した。

 

効果と副作用ともに市場の期待に応えるものでガラパゴス株は上昇した。

 

 

 


FINCH 1とFINCH 3の概要


試験名  詳細 比較対象 主要エンドポイント
FINCH 1 MTXに対する反応が不十分な中等度以上患者におけるFilgotinib+MTX MTX+ヒュミラ 12週目にACR20を達成した患者の割合
FINCH 3 MTX未投与の中等度以上患者におけるFilgotinib+MTX MTX 24週目にACR20を達成した患者の割合

MTX=メトトレキサート:関節リウマチ治療の第一選択薬

ヒュミラ=年間約2兆円売れている生物学的製剤

 

 

FINCH 1の結果

Filgotinib200 mg+MTX Filgotinib100 mg+MTX ヒュミラ40mg +MTX
ACR20 (%)  76.6  69.8  70.8
ACR50 (%)  47.2  36.3  35.1
ACR70 (%)  26.3  18.5  14.2
DAS28(CRP) < 3.2  (%) 49.7 38.8 43.4
DAS28(CRP) < 2.6 (%) 33.9 23.8 23.7
HAQ-DI change -0.69 -0.56 -0.61
mTSS change 0.13 0.17 0.16

Filgotinib200mgのデータは、ヒュミラよりも優れているし100mgでも非劣勢。70%改善率を見るとヒュミラに対して2倍弱改善している。

 

 

 

FINCH 3の結果

Filgotinib 200 mg+ MTX Filgotinib 200 mg MTX
ACR20 (%) 81.0 78.1 71.4
ACR50 (%) 61.5 58.1 45.7
ACR70 (%) 43.8 40.0 26.0
DAS28(CRP) < 2.6 (%) 54.1 42.4 29.1
HAQ-DI change -0.94 -0.89 -0.79
mTSS change 0.20 -0.04 0.52

FINCH 3でも主要評価項目を達成。

 

しかし直接比較した試験は存在しないがライバル薬であるアッヴィのupaticitinibの方が有効性はFilgotinibを若干上回っている印象。アッヴィは2015年までFilgotinibをガラパゴスと共同開発していたがより効果的そうなupaticitinibを選び提携を打ち切った経緯がある。

 

 

 


副作用


慢性関節リウマチにおけるJak阻害剤の安全性
Filgotinib upaticitinib オルミエント ゼルヤンツ
重篤な感染症 1.8% 2.7% 2.9% 2.5%
帯状疱疹 1.5% 3.4% 3.3% 3.6%
DVT / PE 0.1% 0.4% 0.5% 該当なし
DVT:深部静脈血栓症。PE:肺塞栓症。出典:Bernstein note 

 

JAK1阻害薬が売れるために必要なもの

 

それは安全性>>有効性

 

既に発売されているファイザーのゼルヤンツやイーライリリーのオルミエントなど、同じJAK1阻害薬は安全性に不安がある。とくに深部静脈血栓症という致命的な副作用が心配されている。それに対してFilgotinibはこれまでのところ副作用は少な目。

 

 

ゼルヤンツとオルミエントは重篤な感染症に対してブラックボックス警告がある。新世代JAK1阻害薬upaticitinibはオルミエントなどより効果は高いが重篤な副作用発現率に差異は無い。しかしFilgotinibの副作用発現率はそれら3つの薬と比較して一段少ない。

 

有効性と安全性のバランスを考えるとFilgotinibに軍配が上がるかもしれない。

 

だがそんな安全性が高そうに見えるFilgotinibにも懸念がある。

 

男性患者の精子数が減少する可能性があるとしてFDAは追加試験をギリアドとガラパゴスに依頼している。Mantaと呼ばれる現在進行中の安全性試験でその検証が行われる予定となっており結果は今年中に恐らく出る。もしこの時に深刻な副作用が出ていればFilgotinibに暗雲が立ち込める。

 

 

 


ガラパゴス株のこれから


 

丿貫は88€で100株購入した。そして一か月もしないうちに+20%のリターン、悪くないが正直もっと株価が伸びることを想定していた。株価で言えば130ユーロあたり、時価総額だと100億ドルを目標としてbetしたので微妙な結果となった。試験で副作用が出て株価が大幅に下落したらむしろ買い増そうかなとも想定していた。

 

個人的にはFilgotinibが承認されたらガラパゴスは企業価値100億ドルに達すると思うのでこのままガラパゴス株は放置しておく。

 

 

 

売上予想(evaluate)

Jak阻害薬の売上予想
年間売上高($ m)
製品 会社 作用点 2019e 2022e 2024e
ゼルヤンツ ファイザー Jak 1、2、3 2,189 3,069 3,442
upaticitinib アッヴィ Jak 1 52 1,450 2,659
オルミエント イーライリリー Jak 1、2 396 1,002 1,332
Filgotinib ギリアド/ガラパゴス Jak 1 446 1,086

 


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1 comment on 【ガラパゴス】 Filgotinibが関節リウマチの治験で好結果

  1. もっと上を、という所だったようですが、ひとまず20%超の急騰、おめでとうございます!

    個人的には、ポジティブな試験結果での急騰は割とまたすぐに反発してしまうことも多く、やはり最終的な承認あるいは買収劇みたいなのが本物の株価上げ&最も望むストーリーだと思いますが、丿貫さんの目論見通りの展開、期待しています。

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