テモダールの売上高 | |
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Merck & Co. | 単位:100万ドル |
年間 | 売上高 |
2009 | 188 |
2010 | 1,065 |
2011 | 935 |
2012 | 917 |
2013 | 708 |
2014 | 350 |
2015 | 312 |
2016 | 283 |
2017 | 271 |
2018 | 214 |
source:Merck & Co IR
抗ガン剤テモダール(一般名:テモゾロミド)
癌は部位によって治療成績が大きく異なる。胃ガンの初期であれば高い確率で治療できるが逆に初期であっても難しい部位がある。その一つが脳腫瘍。
胃ガンであれば最悪の場合だと全摘だが脳腫瘍は全摘するわけにはいかない。そして脳幹など深部だと手術ができない。なので治療は放射線と化学療法がメインとなる。
だが脳腫瘍向け抗がん剤の開発には他の抗がん剤に無い難しさがある。
人間の脳には異物が入ってこられないように血液脳関門というバリアが存在しておりそこを通過できる物質で無いと脳に届かない。試験管でいくら癌細胞が小さくなっても人間の体では癌部位まで届けられない。テモダールは分子量が小さく薬が小さいので血液脳関門も通過して脳まで到達できる。
肝心の効果だが放射線治療にテモダールを併用すると二カ月ちょっと「全生存期間」が延長する。この平均余命だけに注目すると失望するかもしれないが「2年生存率」という別の尺度でみるとテモダール併用群の2年生存率は26.5%で放射線だけの10.4%よりも大幅に数字が改善する。
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